東京23区の産後ケア事業ガイド【2026年9月】宿泊型の自己負担・上限日数・申請方法を区ごとに比較
この記事の情報は2026年9月24日時点で、23区すべての公式サイトを確認したものです。 自己負担額や上限は年度ごとに変わります(2026年4月に千代田・江東・目黒・練馬で変更あり)。申請の前に区のページで確認してください。各区のURLは表に載せています。
結論:同じ施設でも、区によって自己負担が倍近く違う
東京23区はすべて、宿泊型(ショートステイ)の産後ケア事業を持っています。仕組みはほぼ共通で、妊娠28週(8か月)ごろに区へ事前申請 → 承認番号やクーポンをもらう → 施設に直接予約、という流れです。
違うのは金額と上限です。
- 自己負担は2つの型がある。 「1泊2日 7,000〜9,800円+以降1日3,500〜4,900円」型(新宿・杉並・練馬・渋谷・江戸川・板橋・世田谷・墨田・江東)と、「1日2,500〜3,300円」型(豊島・足立・大田・北・中野)。同じ愛育産後ケア子育てステーションでも、目黒区民は初回4,500円、港区民は9,000円、新宿区民は12,000円
- 葛飾区だけ基本利用料が無料(個室代は1日1万円まで区が補助)
- 上限は6泊7日が最多(10区)。北・荒川は3泊4日、杉並は4泊5日、渋谷・江戸川は5日と短い区もある
- 対象は「産後4か月未満」が基本。 杉並区は7か月、品川・渋谷・中野・大田は5か月と長め。ただし施設ごとに「2か月未満」「生後10週未満」の制限があり、区の上限より先に施設の上限が来る
産後ケアホテル(民間)を区の事業で使えるかは、お住まいの区の委託先にその施設が入っているかで決まります。下の表の「民間の委託先」列を見てください。
23区一覧(宿泊型)
| 区 | 宿泊型の自己負担(課税世帯) | 上限 | 対象 | 民間ホテル・専用施設の委託先 |
|---|---|---|---|---|
| 千代田区 | 1日 3,520〜7,200円(施設別)+2,500円減免クーポン5枚 | 6泊7日 | 4か月未満 | 聖路加助産院 |
| 中央区 | 1泊 7,500〜8,500円(東峯サライ7,500円) | 5泊6日 | 2〜4か月未満(施設別) | 東峯サライ、聖路加助産院。YUARITO DAYは日帰りのみ |
| 港区 | 1泊2日 1,000〜10,000円(東都文京1,000〜1,800円、聖路加助産院1,600円、愛育ステーション9,000円) | 6泊7日 | 2〜5か月未満(施設別) | 愛育産後ケア子育てステーション、聖路加助産院 |
| 新宿区 | 1泊2日 8,000〜14,000円(愛育12,000円+以降6,000円) | 6泊7日 | 2〜5か月未満 | 愛育ステーション、聖路加助産院 |
| 文京区 | 1泊2日 3,520〜7,000円〜(区が7割負担+減免) | 通算7日 | 2〜4か月未満 | 愛育ステーション、聖路加助産院 |
| 台東区 | 1日3,000〜11,000円(施設の設定額−区負担27,000円)、5日まで1日2,500円減免 | 宿泊・日帰りで7日 | 施設ごと | 聖路加助産院・綾瀬産後ケア・同愛記念病院など12施設(区の保健師が予約を調整) |
| 墨田区 | 1泊2日 9,000円〜(2泊3日 約14,000円) | 6泊7日 | 4か月未満 | 綾瀬産後ケア、東峯サライ |
| 江東区 | 1泊2日 9,800円+以降1泊4,900円 | 5泊6日 | 4か月未満 | 東峯サライ、綾瀬産後ケア、愛育ステーション、聖路加助産院 |
| 品川区 | 施設利用料の1割(1泊2日 3,700〜7,400円) | 7日 | 5か月未満 | 聖路加助産院、愛育ステーション |
| 目黒区 | 初回1泊 3,500〜7,500円、2泊目以降 500〜2,500円(愛育 4,500円+1,000円) | 6泊7日 | 8週〜5か月未満 | 愛育ステーション |
| 大田区 | 1日 2,500円(愛育ステーションのみ 7,500円) | 5泊6日 | 5か月未満 | 愛育ステーション |
| 世田谷区 | 1泊2日 9,000円+以降1日4,500円(初回2,500円クーポン5枚) | 6泊7日 | 4か月未満 | 産院・助産院のみ(区立産後ケアセンターあり。詳しく) |
| 渋谷区 | 1泊2日 7,000円+以降1日3,500円 | 5日 | 5か月未満 | 綾瀬産後ケア |
| 中野区 | 1日 3,000円 | 7回(1日=1回) | 5か月未満 | 産院・助産院のみ |
| 杉並区 | 1泊2日 7,000円+以降1日3,500円 | 4泊5日 | 7か月未満 | 産院・助産院のみ(ママペルシュは日帰り) |
| 豊島区 | 1日 2,500円 | 6泊7日 | 4か月未満 | 綾瀬産後ケア |
| 北区 | 1日 3,300円 | 3泊4日 | 4か月0日まで | 綾瀬産後ケア |
| 荒川区 | 施設利用料 − 区負担額(1日31,700円)=1日2,300〜5,300円 | 3泊4日 | 4か月未満 | 綾瀬産後ケア |
| 板橋区 | 1泊2日 8,000円+1日4,000円 | 6泊7日 | 産後120日以内 | 産院・助産院のみ |
| 練馬区 | 1泊2日 7,000円+以降1日3,500円 | 7日 | 4か月まで | 産院・助産院のみ |
| 足立区 | 1日 2,500円 | 宿泊・日帰り・訪問合わせて7日 | 2〜4か月未満 | 綾瀬産後ケア |
| 葛飾区 | 基本利用料 無料(個室代は1日1万円まで補助) | 6泊7日 | 4か月未満 | 綾瀬産後ケア |
| 江戸川区 | 1泊2日 7,000円+以降1日3,500円 | 4泊5日 | 4か月未満 | 東峯サライ、綾瀬産後ケア |
非課税世帯は全区で免除または半額、生活保護世帯は全区で免除です。台東区は「施設の設定金額−区負担27,000円」の方式で、2026年9月26日に確認しました(台東区の産後ケア)。
民間の産後ケアホテル・専用施設を区の事業で使える区
自費だと1泊2日で7万円〜の施設が、区の事業なら数千円〜1万円台になります。
| 施設 | 区の事業で使える区 |
|---|---|
| 愛育産後ケア子育てステーション(港区南麻布・専用施設) | 港・新宿・文京・江東・品川・目黒・大田 |
| 綾瀬産後ケア(葛飾区・クリニック併設) | 墨田・江東・渋谷・豊島・北・荒川・足立・葛飾・江戸川・台東 |
| 東峯サライ(江東区木場・クリニック併設) | 中央・墨田・江東・江戸川 |
| 聖路加助産院マタニティケアホーム(中央区・助産院) | 千代田・中央・港・新宿・文京・台東・江東・品川 |
| YUARITO DAY 日本橋浜町(日帰り) | 中央 |
| ママペルシュ(日帰り) | 杉並 |
江東区は4施設すべてが使える唯一の区です。逆に、世田谷・中野・杉並・板橋・練馬は宿泊型の委託先が産院・助産院だけで、民間ホテル型はありません(世田谷区には区立の産後ケアセンターがあります)。
Mamma Levata・KISUI・AMATERASU・YUARITO STAY・Villa Momなどのホテル型は、どの区の委託先にも入っていません。これらは自費になります。東京の産後ケアホテルの記事へ。
多摩地域(八王子市・武蔵野市・町田市・立川市)の事業は多摩の産後ケア、調布・府中・小平・西東京はこちら、三鷹・日野・小金井・国分寺はこちら、東村山・多摩市・国立・稲城はこちらで比べています。
申請の流れと、区ごとの違い
基本の流れ(22区)
- 妊娠28週(8か月)ごろから、区に事前申請(電子申請・LINE・窓口・郵送)
- 承認番号・利用券・電子クーポンを受け取る
- 施設に直接予約(多くは出産後、または妊娠28週以降)
- 利用時に自己負担分を払う
区ごとの違い
- 大田区だけ事前申請が不要。 妊婦面接のときに「利用券冊子」をもらい、それを使う
- 中野区は「かんがるー面接」でプラン作成が必須
- 江東区・葛飾区は妊娠届出時の「ゆりかご面接」で申し込める
- 電子クーポン(mila-e): 千代田・中央・文京・台東・北。LINE申請: 世田谷・渋谷
- 申請から承認まで、荒川区は約2週間、台東区は約1週間。利用希望日の14日前までに申請という区が多い(中央・港・新宿・渋谷・杉並・足立・品川)
産後に思い立っても、承認が間に合わないことがあります。 使うかどうか決めていなくても、妊娠中に申請だけ済ませておくのが確実です。
日帰り型・訪問型
23区すべてに日帰り型(デイケア・通所型)があり、自己負担は1回1,000〜5,000円が中心。品川区の荏原保健センター産後ケア室と葛飾区は無料です。訪問型(助産師が家に来る)は杉並区以外の22区にあります。
日帰りは宿泊より対象月齢が長い区が多く(千代田・北は6か月未満、練馬は1歳未満)、宿泊の上限を使い切った後にも使えます。
区の事業と、産後ケアホテルの自費利用の使い分け
| 区の事業 | 自費 | |
|---|---|---|
| 費用 | 1泊 数千円〜1万円台 | 1泊 6万〜14万円 |
| 施設 | 区の委託先のみ | どこでも |
| 日数 | 上限あり(3泊〜6泊) | 制限なし |
| 対象 | 区の上限(4〜7か月)と施設の上限の短いほう | 施設の上限(4か月〜1歳) |
| 申請 | 妊娠中に区へ | 施設に直接 |
| 部屋 | 施設が指定する部屋・プランに限られることがある | 選べる |
先に区の事業で上限まで使い、足りない分を自費で足すのが、費用がいちばん抑えられる組み方です。区の委託先にホテル型がない区(世田谷・中野・杉並・板橋・練馬)は、区の事業は産院・助産院で使い、ホテルは自費で、と分けることになります。